進出企業紹介

Interview

進出企業紹介

インタビュー

インターナップ・ジャパン株式会社

大阪に活力をもたらす企業家へのインタビュー
インターナップ・ジャパン株式会社
東京に劣らない経済基盤やマーケット規模
インターナップ・ジャパン株式会社
取締役・代表執行役CEO
奥野 政樹氏
インターナップ・ジャパン株式会社
インターナップ・ジャパン株式会社は、インターナップ・ネットワークサービス社(1996年設立、本社:米国アトランタ。NASDAQに上場。以下「INAP」とする。)と株式会社エヌ・ティ・ティ エムイーにより、2001年にジョイントベンチャーとして東京に設立。企業向けインターネットプロバイダとして、今年設立5周年を迎える。今年、関西エリアでの事業拡大を図るべく、2006年6月に大阪支店を設立した。
大阪支店設立までの経緯について、同社取締役・代表執行役CEOの奥野 政樹氏にお話を伺った。
Qまず、事業概要を教えてください。

ネットビジネスが拡大し続ける昨今、高品質のインターネットサービスを求める企業が増加しています。特に銀行などの金融関係は、安定したネットサービスの確保がビジネス成功の重要ファクターとなります。当社サービスの特長として、米国にて特許を取得している「インテリジェント・ルーティング*」機能により、インターネット上の混雑や障害ポイントを避けて最適なパスにナビゲート・ルーティングすることで最も品質が安定したインターネット接続が可能となります。併せて複数の一次プロバイダとダイレクトに接続することで高い冗長性を確保することで、インターネットという不安定なネットワークの中で、ビジネスで使える「安定品質」、「高信頼性」「レスポンスの早い」サービスを企業のお客様に提供しています。

*インテリジェント・ルーティング(最適経路選択)技術とはINAP独自のルーティング・ソフトウェアにより、複数のインターネットバックボーンから目的アドレスへの最適パスを検索・決定し、データ送信を行う技術です。

Q大阪進出を決定された経緯を教えてください。

東京で法人向けインターネット事業の基盤が固まってきている当社にとって、どのように事業拡大していくかが次の課題でした。地域拡大や新規事業という案が出ましたが、やはりメインビジネスの水平展開に重点を置くという結論に至り、地域拡大に踏み切りました。大阪を拠点に選んだ理由は東京に劣らない経済基盤やマーケット規模、また大手キャリアのネットワーク設備が整備されていることです。具体的には、従来インターネットのトラフィックは東京一極集中でしたが、数年前から大阪にもインターネットのトラフィックを交換する拠点であるインターネットエクスチェンジ(IX)が構築されており、関西エリアのケーブルランディングにより、インターネットのしっかりしたバックボーンを調達することが可能となってきています。

Q大阪でのビジネスの手ごたえはどうですか?

現在は種蒔きしている段階ですが、既に現時点で3社(外資1件、日本2件)のクライアントを獲得しており、順調なスタートと言えるでしょう。大阪進出後まだ間もなく、手探り状態ですが、幸運にもクライアントと話す機会に恵まれており、ある程度の手応えを感じる滑り出しです。

Q大阪でのターゲット業種、分野を教えてください。

リアルタイム性を重視する金融関係やオンラインゲームのコンテンツを所有する企業、テレビ会議を開催する企業やe-ラーニングなどのオンライン教育を行う企業などですね。ただし、大阪進出後間もないこともあり、まずは地元に強いパートナー探しが重要と考えています。仕事の進め方一つをとっても、東京とは勝手が違いますから、地元大阪に根をおろしている企業と価値を共有し、当社のメリット・バリューを理解していただいた上で、一緒にビジネスができたらと考えています。他のサービスを提供する会社と共に、トータルで価値あるものを提供していきたいですね。

Q米国INAPも金融関係のクライアントが多いのですか?

米国では金融関係も多いですが、さまざまな業種の企業にご利用いただいています。日本の話に戻りますが、日本では衆議院議員の国会中継をインターネットで配信していますよね。そのバックボーンに当社のサービスをご利用いただいています。ISPに加入したユーザーが衆議院のサーバーにアクセスすると、当社のインテリジェント・ルーティングにより、アクセスして来たプロバイダによらず、公平かつ効率よく情報を配信することが可能です。

Q米国法人INAPは大阪拠点をどのように見ていますか?

米国INAPは、当初投資についてかなり慎重な立場を取っていましたが、イニシャルコストを最小限に抑えることで合意しました。大阪府のインキュベーションオフィス、エルおおさかITインキュベータに入居したことで、計画よりはるかに安くイニシャルコストを抑えることができ、喜んでいます。米国企業の傾向である、早急なパフォーマンス(成果)への期待を感じますが、我々は長い目で、1~2年かけて立ち上げ、成果を出していきたいと考えています。

QO-BICが提供したサービスはいかがでしたか?

最初にO-BICにコンタクトしたのは2005年8月頃、大阪のデータセンターについて情報提供を依頼しました。その後すぐにレスポンスがあり、とんとん拍子に話が進んでいきました。スピードを求める外資系企業にとっては、迅速な対応は大変重要です。また、中立的な立場で情報提供してもらえたことも重要なポイントで、大阪でのビジネス展開にはどのデータセンターがベストかを純粋に選ぶことができました。最終的には大阪府立インターネットデータセンターを選び、アクセスポイントであるP-NAP(Private Network Access Point)を設置。O-BICには大阪支店設立にあたって、データセンターなどの情報提供を始め、事務所探しなどの面でいろいろとご支援いただき、感謝しています。

Q最後に、今後O-BICに期待する活動などをお聞かせ下さい。

アフターケアです。新たに進出する企業は、その土地において横のつながりがないので、そういう企業のまとめ役になってくれることを期待しています。セミナーなどでファシリテーターとしての役割を担っていただき、今後もいろいろな交流の場を提供いただけたらと思います。

インターナップ・ジャパン株式会社
本拠地 東京 / 大阪
事業内容 当社はフィールドエンジニアリングからデータセンター・クラウド・ネットワークなどのインフラまで企業向けのITサービスを包括的に提供します。英語対応も可能です。独自技術によるネットワーク品質の高さが強みです。
日本への進出について :2001年4月  東京に日本法人を設立
:2006年6月  大阪オフィスを開設
事業内容 インターネットサービスプロバイダ
URL http://www.inap.co.jp/
PDF 中国語 (PDF:112KB)
韓国語 (PDF:151KB)