Qシルクロードについてご紹介ください。

私たちは、人材育成のためのサービスをクラウドベースで提供しています。いわゆる人材管理統合サービスです。他社の多くは企業そのものをターゲットにしているのに対し、私たちは企業で働く社員一人ひとりが顧客だと認識しています。私たちのソフトウェアは、個々人のキャリアアップを促し、ビジネスに引き込ませられるよう、従業員それぞれの満足度を上げることに軸をおいているのです。ですから、コスト効率を第一に考えるソフトウェアとは自ずと大きな違いがうまれるのです。私たちは"グローバル企業"です。"アメリカ企業"としてではなく、自分たちのことをグローバルな視点でとらえています。私たちのソフトウェアは、社員を雇用し、そして彼ら自身を誠実で優れた、価値ある財産として視ることができるグローバルな商品なのです。中堅企業もグローバル展開する今、一つの地域に留まっていても成功は掴めません。

Qなぜ日本に進出したのですか？

日本は、どんな技術においても、そしてどんな先端ソフトウェアにおいても必ずや大きな市場になると思います。幸いなことにこの会社はサンブリッジの出資を受けています。サンブリッジはオラクルのみならずセールスフォース・ドットコムを日本市場に紹介し大きな成功を収めたアレン・マイナー氏が立ち上げました。このサンブリッジと提携して日本市場へ参入するのは当初の予想通り、私たちにとって素晴らしい機会となりました。わたしたちは日本を、米国に続く第二の市場と考えてきました。しかし今では日本の企業も米国の企業もグローバル化していて、日本とか米国といった国籍で区切るのは難しくなっています。今は本当にグローバル時代なのです。

Q大阪と東京は違いますか？

明らかに違います。たとえば大阪はシカゴを思い出させるのに対し、東京はどちらかと言えばニューヨークを思い出させます。私はシカゴ出身でシカゴが好きなので大阪のほうがしっくりきますし、私たちは大阪でうまくやっていける自信があり、ここで非常に優れた拠点を築くことができると思います。今こうして大阪にいることを誇りに思っています。

Q行政のサポートはどうでしたか？

大阪市には、大変素晴らしい支援をいただいております。大阪進出のためのインセンティブを提供していただきました。いずれにしても、弊社はこの地に来たことでしょう。それは大阪が、拠点を構える上で重要な都市だからです。

Qあなたが経営において最も重要に思っていることは何ですか？

シルクロードらしさの象徴として、私たちが、ソフトウェア業界の就職先人気ランキングの１位、２位を争う企業であることが挙げられます。最高の社員を獲得し、また、ビジネスに秀でて成功するためには、最高の企業だと認知されなければなりません。人材を見出す、雇用する、キャリアアップを図る、個々のニーズに沿ったスキルやキャリア開発を行うなど、いずれの段階においても私たちのソフトウェアが担っているのです。一番大事なのは社員です。

Qあなたにとってイノベーションとは？

仮に、最高の人材を雇用しているとしましょう。彼らが、革新的で創造的になる機会を与えられ、制限を課せられたり、厳格な行動パターンに縛られることなく、失敗や挑戦を許されるなら、彼らは劇的なほどに殻を打ち破りますよ。失敗と挑戦の自由がある、そのようなイノベーションを起こせる企業こそが成功するのです。 人は常に失敗を恐れますし、完全に無謀にならないためにも、少しくらいは失敗を恐れるのは健全なことです。そうは言っても、イノベーションを促進したり、失敗や挑戦を奨励しなければ、企業というものはすぐにダメになってしまいます。

Q成功の秘訣は何ですか。

挑戦したり、失敗したり、成功したり、試行錯誤しながら、自分のやっていることを心底好きになる、ということだと思います。私は自分の仕事が大好きです。ビジネスは最も創造的で、最も博愛的な行為です。言い換えれば、慈善家になるかわりに、起業し、雇用、機会を創出すれば、それは本当に人の役に立つのです。私はいつもビジネスを愛しています。妻のメリッサにはずっと恋していますけどね、ビジネスよりも…。でもそれは唯一の例外です。

Qグローバル企業へのメッセージをお願いします。

ただ、最も優秀な才能を社員として集めて、彼らを徹底的に信頼してください。そうすれば彼らは魔法を起こしてくれます。