進出企業紹介

Interview

進出企業紹介

インタビュー

PRAヘルスサイエンス株式会社

大阪に活力をもたらす企業家へのインタビュー 2019.10.16
PRAヘルスサイエンス株式会社
グローバル企業にとって、大阪はアジア地域でのビジネスの重要拠点になる
PRAヘルスサイエンス株式会社
代表取締役社長
小川 淳氏
QPRAヘルスサイエンス株式会社についてご紹介ください。

PRAヘルスサイエンスという会社は、新しい薬を世に出すときに臨床試験が必ず必要ですが、その実施を支援する会社です。日本だけではなくて、グローバルに臨床試験を実施しております。グローバルの本社はアメリカにありますが、世界で1万6千人以上の従業員を擁していて、全世界で臨床試験を実施するサービスを提供しています。80か国以上でお取引をさせていただいていますが、(新しく)日本に拠点を持つということで、2年前に進出してきました。
日本法人の役割としては、日本は医療水準が非常に高いので、日本に新しい薬を届けるというのが大きな目的ですが、それ以外にも、アジアの重要なハブとして、アジアでの臨床開発を支援することも期待して進出してきております。

Qご自身について自己紹介をお願いします。

PRAヘルスサイエンスはCRO(Contract Research Organization)というサービス業で臨床試験の実施を製薬会社に対して支援するのが主な業務です。日本法人設立は、武田薬品という日本の大きな製薬会社と、PRAヘルスサイエンスとで、日米欧の三局でパートナーシップに基づいた、新しい形の臨床試験を効率的に実施する体制を作ろうという取り組みを始めたのが契機です。その時私は武田薬品で、ヨーロッパの臨床開発サイトヘッドとしてロンドンで勤務していました。海外での武田薬品とのパートナーシップは日本よりも1年早く進んでおり、このパートナーシップはすごく面白い、業界でやったことのない新しい取り組みです。しかも今後、水平分業という形でCROが求められる役割が広がっていく中で、ユニークなビジネスができるのではということで、日本では武田薬品とのジョイントベンチャー(合弁会社)という形で始まりました。そこのヘッドの役割を是非私にやらせてくださいと(申し出ました)。それがPRAヘルスサイエンス社に参加した初めのきっかけです。その後2年間武田薬品との合弁会社を実施していましたが、2019年6月に合弁会社という形は解消し、PRAヘルスサイエンスの中の100%子会社として再始動しました。こうして現在PRAの日本支社を任せていただいています。

Q日本初の拠点の進出先に大阪を選んだ理由は何ですか。

もともとは合弁会社の相手先である日本企業(武田薬品)が関西に基盤を持っていたことが大きなきっかけです。なぜ武田薬品自体が関西にあったかということにも繋がりますが、関西では薬学系の大学や医学系の大学が大阪や京都に集積しています。ヘルスサイエンス・ライフサイエンスの人材がたくさんいます。人材が獲得しやすいのがひとつの優位なところです。また2つ目に、アジアに近いということもあります。関西空港はアジアへのアクセスが非常に優れています。我々はグローバル企業ですので、アジアの従業員と一緒に働くことも多いです。中国や韓国だと日帰りで日本に来ることも可能ですので、アジアに近いことはメリットです。3つ目に、東京に比べると職住近接で、ワークライフバランスが取りやすいです。東京はもちろん日本の中ですごく重要な拠点ですが、あまりに一極集中が進んでいて、通勤が大変、あるいはなかなか都心近くに住むのが難しいことがあります。会社の立場からすると賃料が非常に高い、そもそも空いているオフィスがすごく少ない、そういった制約が多くあります。我々はグローバルに事業運営する会社ですので、大阪・東京という日本の都市ではなく、もっとボーダレスな、新しい働き方ができるうえでも、大阪に拠点があるのは非常に大きなメリットです。

Q大阪に進出、さらに拡大をされた2年間の成果についてどのようにお感じですか。

我々の取り組みは非常にユニークで、製薬会社とCROとが戦略的なパートナーシップを持つことで新しい形の効率的な臨床試験が実施出来るということで始まった取り組みです。お客様にとっては興味深い取り組みのようで、興味を持っていただける会社さんが非常に多いです。我々は日本に本格進出してまだ2年ですが、非常に多くのお客様に興味を持っていただいて、仕事の幅も広がってきています。

Q今後のビジネスの展望をお聞かせください。

もともとの設立の趣旨にも繋がっているんですが、我々は臨床試験を支援する会社ですが、どのような業態でも水平分業というものが進んで来ています。以前は、製薬会社なら薬の種を見つけるところから臨床試験を実施し、それを申請して薬を世に出し、その後世界に広げていくという全てを1社で実施していましたが、そういう時代ではなくなってきている。例えば自動車業界では、昔ですとトヨタが自動車の開発という一番始めから最後まで、販売・アフターセールスのマネージメントの部分も含めて担当していましたが、現在は1社で全て強くなるというのが難しくなってきています。デザイニングの段階から色んな分野に強いパートナー企業と戦略的に連携をしながら実施する「水平分業」が進んでいます。昔ながらの、部品メーカーと言われていたようなDENSOさんのような所ももちろんありますが、また新しいプレイヤーとして、SONYのセンサーやPanasonicのバッテリーなど、新しいテクノロジーに強い会社と組んで、より良いものを作っていくということが、自動車業界だけではなく、どの業界でも広がっていると思います。この、新しい薬を世に出すという仕事に関しても、そういう水平分業が広がっています。その中で我々は、製薬会社を母体にする形でサービス業に進出したというユニークな特性を生かして、ユニークな、新しい価値を生み出せるような会社になれればいいなと思っていますし、色んなクライアントと話をしていても、そういう期待があるのかなとすごく感じています。

Q進出にあたって、行政のサポートはいかがでしたか。

行政のサポートはすごくたくさんしていただいて本当にありがたいと思っています。今撮影していただいているオフィスも新しく本町に移転をしてきたんですけれども、助成金という形で支援をしていただきました。設立にあたって、開所式、オープニングセレモニーをさせていただきましたが、たくさんの行政の方にご支援・ご出席いただきました。今回のような広報支援も、我々は日本ではなかなか新しい存在ですので、宣伝という部分でもご支援いただいて、本当にありがたく感じております。ありがとうございます。

Q大阪進出にあたり、改善を期待される点等あれば教えてください。

改善を期待するというような、そんな偉そうなことではないんですが、やはり経済規模としては日本は東京一極集中というのがすごく進んでいて、東京に対抗するという意味で、大阪という考え方よりは、やはり関西というような単位で協力して進めていく方がもっと効果的だと思っています。我々のようなヘルスサイエンス・ライフサイエンスの部分でも、京都・大阪・神戸と連携した取り組みをもっと広げていただけると、よりこの地域でのビジネスがやりやすくなるんじゃないかと思います。

Q大阪進出を考えている外国企業にメッセージをお願いします。

我々の会社もそうですが、だんだんグローバルが近くなってきて、ボーダレスな働き方をする会社が世界的には多くなってきています。その中での大阪のユニークな特性ですが、アジアの地域でハブ拠点になり得るインフラストラクチャーがしっかりある。あるいは関西圏にはたくさんのタレントがいる。アジアの拠点として大阪を選んでいただく、関西を選んでいただくことは非常にメリットが大きいと、私の経験からも思います。是非他の外国企業様に対しても大阪に進出いただいて、一緒に関西・日本を盛り上げて行ければと思っております。

PRAヘルスサイエンス株式会社
設立 2017年6月1日
代表取締役 小川 淳
事業内容 医薬品等にかかる臨床開発、市販直後調査、製造販売後調査、臨床研究等の受託
URL https://japan.prahs.com/ja-jp/locations/japan/