進出企業紹介
インタビュー
大熊物産株式会社
コロナ禍における外資系企業のインタビュー 2020.8
代表取締役
大熊物産は2014年5月、大阪で設立しました。会社の資本金は2億2000万円で、現在、約70人の従業員を抱えています。年間売上高は70億円で、毎年50%以上のスピードで成長しています。当社は、優れた日本製品を中国市場で販売するとともに、日本の中小ブランドを支援・育成し、中国市場への参入を後押しすることを専門とする企業です。アリババ、コアラ、小紅書(Red)といった中国のECプラットフォームにとって、日本側の主要協力パートナーです。また、中国の代理購入業者3万社にとっては、日本製品の仕入プラットフォームでもあります。大阪に投資したのは、大阪の気質が中国の杭州や深圳に似ていると感じたからです。大阪は、私のような南方人が起業、投資するのにぴったりだと思います。
中国では2月に、新型コロナウイルス感染症が大流行しました。当社はいち早く、マスク20万枚(そのうちN95マスクが3万枚)、防護服1,000セットを手配し、武漢と浙江省を支援しました。また、3月には大阪心斎橋付近の住民にマスク2万枚を無料配布し、東京の幼稚園にマスク2,000枚を寄贈しました。さらに大阪商工会議所のご支援を得て、大阪の有名な病院に連絡を取り、約1,000セットのN95マスクと防護服を寄贈しました。
当社の事業には2つのセグメントがあります。一つは中国のECプラットフォームであり、海上・航空輸送によって行うため、感染症による事業への影響はわりと小さいです。もう一つは、心斎橋をはじめとする5店のドラッグストアですが、こちらは大きな影響を受けました。そこで当社は代理購入業者様に、より良いサービスを提供するため、すばやくソフトウェア開発業者に依頼して、大阪熊ネットショップを開発し、大阪熊ドラッグストアをオフラインからオンラインに移行させました。また、当社の協力パートナーであるSFエクスプレスは、日本発中国行きの専用機による物流ルートを開拓するとともに、アリペイ、WeChat、銀聯(ユニオンペイ)を通じて、ネットショップのオンライン決済もスタートさせました。それぞれのパートの緊密な連携により、事業は既に70%程度まで回復しています。
大熊物産は今回の感染症の流行期において、高い緊急対応能力と効率性を発揮しました。しかし、当社の同業者や中小ブランドだけでなく、有名ブランドも、いまだ難局に直面しています。もっとたくさんのブランドや中小企業が、中国市場へ効率的に参入できるように、大阪の自治体と大阪商工会議所にはより良い橋渡し役を担っていただいて、それぞれの企業の活力をさらに高めて欲しいと願っています。
大熊物産株式会社 | |
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設立 | 2014年 |
CEO | 陳 竹林 |
事業内容 | 日本国内主要メーカーの医療衛生用品・日用生活用品・化粧品・ベビー用品・介護用品・電化製品・衣類・家庭用品全般の輸出・卸売 |
URL | http://www.okumabussan.com/ |